第40回 全日本教職員連盟定期大会開催
6月11日、実に4年ぶりとなる対面での定期大会が実現しました。大会には全国の単位団体から代議員と役員約100名が参加しました。開会行事に続き議事が行われ、活発な議論が展開されました。
開会行事では、簗和生文部科学副大臣をはじめ、自由民主党萩生田光一衆議院議員、公明党佐々木さやか参議院議員、台北駐日経済文化代表処教育部黄冠超部長等、多くの御来賓の方々に御臨席いただきました。 まず、前田晴雄全日教連委員長挨拶では、「四十年間、諸先輩方から揺るぎなく受け継がれてきた『美しい日本人の心を育てる教職員団体の創造』その理念のもと、本日、実に4年ぶりに日本全国の同志が結集しました。国民教育の師父として敬愛された森信三先生は、『教育の究極目標は、これを一言で申せば、自分の受けもっている子ら、一人一人が全て、時代を担うかけがえのない生命であるということを、単に言葉の上だけではなくて、身にしみて痛感することでありましょう』と述べております。この言葉は、まさに私たち全日本教職員連盟の結成以来の理念である『美しい日本人の心を育てる』とつながります。子供たちの生命と将来に対し畏敬の念を抱き、『美しい日本人の心』を育むという使命を、改めて自覚しなければなりません。校種・職種・地域を問わず、日本の未来を創る子供たちのために、教育専門職としての矜恃をもち、全力で職務に邁進していこうではありませんか」との挨拶がありました。
御来賓の御挨拶を初めにいただいたのは、文部科学省代表簗和生文部科学副大臣です。簗和生文部科学副大臣は、「将来の予測が困難な時代においても子供たち一人一人が自ら個性を磨き、創造性を伸ばし、国際社会で活躍できる心豊かな国民に成長できるよう教育振興、教育投資の充実に努めたい。令和の日本型教育の実現に向け、教職の魅力を抜本的に向上することが喫緊の課題となっている。そのため、勤務実態調査の速報値をふまえ中央教育審議会に対し、質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について諮問を行った。引き続き教育の質の向上に向けて働き方改革、処遇の改善、学校の指導運営体制の充実を一体的に進めていく」等の言葉がありました。
次に御挨拶をいただいたのは自由民主党代表の萩生田光一政調会長です。萩生田政調会長は、「資源の乏しい我が国において、『国づくりは人づくり』であり、子供たちに豊かな心と確かな学力を育成していく質の高い教育の重要性が認識されており、全日教連の皆様方の不断の努力が我が国の教育界を牽引している。『令和の教育人材確保に関する特命委員会』では、『令和の教育人材確保実現プラン』を取りまとめた。自民党政調会長として、責任をもって対応していく。皆様も是非、教職の魅力を積極的に発信してほしい」等の言葉がありました。
次に公明党代表の佐々木さやか文部科学部会長から御挨拶をいただきました。佐々木さやか文部科学部会長は、「子供たち一人一人が可能性を伸ばしていく教育こそが日本の未来を拓いていくという思いで教育施策を進めている。そして、教師一人一人が誇りと充実感をもって取り組むことができるような環境整備が大事だと思っている。また、有為な人材が教師を目指すような奨学金制度の整備にも取り組んでいく。教師の皆様と一緒に困難な問題に取り組んでいきたい」等の言葉がありました。
最後に御挨拶をいただいたのは、黄冠超台北駐日経済文化代表処教育部部長です。昭和61年以来、全日教連と台湾は実に38年の国際交流事業を行っています。黄冠超教育部部長は、「日頃より日台両国の友好のために御尽力いただき感謝しています。第40回という歴史の節目を迎え、これまでの40年間『美しい日本人の心を育てる教職員団体の創造』という目標のために活動されてきた役員や会員の方々が次の時代を担う子供たちのために大きな貢献をされていることに深い敬意を表します。自由民主という共同的な価値を共有している台湾と日本との関係が、教育交流を通して力強く発展していくためにも、全日教連に大変期待しています。」等の言葉がありました。
開会行事後、議事に入りました。まず、令和4年度の活動経過報告が行われ、その後令和5年度の運動方針・予算案等の提案がされ、これらについて様々な具体的取組への質問がありました。渡辺陽平全日教連事務局長が回答し、提出議題は全て全会一致で承認されました。
本定期大会で承認された運動方針のもと、「美しい日本人の心を育てる」という崇高な理念に基づき、今年度も教育正常化運動に邁進してまいります。