令和4年7月8日(金)、参議院選挙の遊説中における暴漢の蛮行により、安倍晋三元総理が御逝去されました。まさかの一報から、何とか一命を取り留めて欲しいと願っておりましたが、その思いは叶わず、深い喪失感に苛まれているところです。
安倍元総理は、計3188日間の総理在任期間中において、外交や防衛、またアベノミクスに象徴される経済対策等、多岐に亘る分野において優れたリーダーシップを発揮され、国政を牽引されました。特に教育分野においては「教育再生」を掲げ、教育基本法の改正や道徳の教科化等、教育の正常化を進めていただきました。
とりわけ、我々全日本教職員連盟にとって安倍元総理は、「美しい日本人の心を育てる」という理念に強く賛同してくださった同志でもありました。第2次安倍政権時代に設置された教育再生実行会議では、メンバーに河野達信全日教連第11代委員長(当時)を選出していただき、学校現場の生の声を届けることができました。本会議における議論から、少人数学級の実現やGIGAスクール構想、学校における働き方改革の推進等、多くの教育環境の改善につながる施策が実現されました。また中央要請行動においては、多忙な中で何度も私たちの要望のために時間を割いて話を聞いてくださり、今後の教育の方向性について、多くの御示唆をいただきました。そして、これから益々関係を深めていきたいと考えていた矢先の訃報でございました。
全日教連といたしましては、安倍元総理も賛同してくださった「美しい日本人の心を育てる」という理念のもと、引き続き教育の正常化を進めてまいります。そしてこのような事件が二度と起こらないようにするため、明日の日本を創る子供たちの育成に全力で邁進いたします。
安倍元総理の優れた御功績を忍び、これまでの御厚情に深く感謝し、御冥福を心よりお祈りいたします。
令和4年7月11日
全日本教職員連盟 委員長 前田 晴雄